「私の恋、終わった…」

「急にネガティブになるなよ」

「恋したらわかるよ、
この情緒不安定感…っ」

「なんじゃそりゃ」

半泣きで言った私に肩をすくめた和樹に、

私は再び机に突っ伏す。

そうだよ、経験すれば絶対わかるんだから。

相手の一言に一喜一憂して、

ちょっと笑ってもらうだけで飛んでいきそうなくらい嬉しくて、

二人きりになったりしたときには

心臓が今にも破裂しそうになって、

かと思えばすぐ嫉妬して、

今のままの自分でいいのかって不安になって…

そっと今日振り払ってしまった手を見る。

…久瀬君にだけ。

久瀬君にだけ感じるこの気持ち。

特別で、不確実で、でもどこか楽しくて…

…そんな、初めての感覚。