今日の昼…いや、朝もか。

下梶を見つけるたびに隣にいる杉浦の存在が気に入らなくて。

…心の中が、焦りで一杯になって、

同時に隣にいるのが俺じゃないのが、

これまた気に入らなかった。

だからこそ安心したくて、

下梶の姿が見えた途端に追いかけた。

そしたら…このザマか。

「皐月〜、聞いてるの?」

結奈がそう言って俺の顔を覗き込む。

結奈は俺の幼なじみで、

小さい頃から知り合いだからかなんなのか…

結奈にも恐怖は微塵も感じない。

…まったくもって、

俺の性質の謎は深まるばかり、としか言えない。