「そんな時に、お母様から私に兄がいると聞きました。その時、私は嬉しくてとても喜びました。だけど、興奮し過ぎて発作を起こしてしまったんです。」






姫奈は、話を続ける。





「それを見たお母様は、私とお兄様を会わせたら私が発作どころではなくなってしまうんじゃないかと考えたんです。
お兄様は兄妹が欲しいと願っていました。妹の私が居るなんて知ったら会いたいと願いますよね？」






「あぁ。もちろんだ。」





「だけど、私とお兄様が会ったら私が発作を起こしてしまう。
だからお母様達は私の為にお兄様には存在を知らせなかったんです。だから、お母様達はさの所為じゃないんです。私の所為なんです。ごめんなさい。」






そう言って、頭を下げる姫奈。





「姫奈の所為じゃない。頭を上げて？」






「でもっ！私の所為でお兄様とお母様達の絆を壊してしまいました。」






ちゃんとした理由があるなら、母さん達もそう言ってくれれば良かったんだ。





悪いのは姫奈じゃない。




やっぱりあいつらだ。