「ダメ、ですか?」
「あ、いや…その、な?」
コテンと首を傾げると吃るお兄様。
「姫奈、真白は嫉妬してるだけだ。気にするな。」
「そうですか。大丈夫ですお兄様。お兄様の事も大好きです!」
「そうか。ならいいか」
納得した様子のお兄様。
「単純……」
怜夜様が小声でボソッと言っていたのはスルーしておこう。
その日は何処にも出掛けず家で皆さんと過ごした。
怜夜様と戯れていると、
「やっぱりお兄ちゃんは許しません!」
そう言っていたお兄様を見事にスルーしていた私と怜夜様。
皆さんと過ごした時間はとてもあたたかくて、楽しかった。