「一度しか言わないからよく聞け、姫奈。」






「は、はい」






怜夜様はだんだんと近づいてきて、私を抱きしめる。






そして






「お前が好きだ。俺と付き合ってくれ」







そう、耳元で囁いた。






ドキドキ、バクバク




飛び出るんじゃないかってくらい暴れている心臓。





ものすごく嬉しかった。





「うぅ……」





涙が思わず出るくらい。




私の涙を親指で拭う怜夜様。