「じゃぁ、気になる相手は?」






「いません。」





「そいつと居るとドキドキしたりとか、そう言う事は?」







「それは………」





私は一瞬考えた。




最近の奇妙な心の変化について。





「います。」





「誰だそいつ」





私が答えると眉間に皺を寄せた怜夜様。






「怜夜様です。」





「………俺?」






驚いたのか固まってしまった怜夜様。





「最近、怜夜様と居ると動悸が治りません。」







「そうか」




心なしか嬉しそうな怜夜様。