考えられなかった。まさか、結婚するなんて。でも、今は祐以外の人となんて考えられない。


「そんな人がパートナーなんて不思議ですよね。でも、私が辛いときに常に支えてくれて、接するたびに知らないところがたくさん出てきて。それを知るたびにどんどんと好きになったんです」


最初は、強引すぎるところにびっくりしたけれど、それも彼の一部分だと知って、惹かれていった。


家族を大切に思う優しい気持ちも、仕事先に直筆のお礼状を書く誠実さも。自己満足したいと一度決めたことをやり通す信念も全てが今は好き。


「・・・ということは、もしかして最高のパートナーというのは旦那様ということでしょうか?」


「そうです。公私共に最高のパートナーです」


自信満々に言って、やっと我に返った。そんな私に襲いかかる現実は、テレビの生放送中に公開告白をしたというとんでもなく恥ずかしいものだった。


「素敵なパートナーの方と作り上げられたということですね。では、最後に視聴者の方にメッセージをお願いします」


頭、真っ白だ。なんてことを私は公共の電波を使って話したんだろう。


恥ずかしい、穴があったら本当に体を丸めてすっぽりと入りたい。そして、そこからずっと出たくない。