目を覚ますと白澤先生が隣で寝ていた。

まったくもう。先生でしょ?

髪は茶色がかった黒色でふわふわしている。
女子の私よりながいんじゃないかって思うくらい長いまつげ。
かっこいい。

なんて考えていると、白澤先生が起きて目があってしまった。

「なんで見つめてるんですか、俺のこと?」

また敬語?そっか、そーだよね。目の前で人に倒れられたら誰だって焦るよね。

「千多さん…なんで泣いてるんですか?」

泣いてないよ。期待させないでよ。

「しゅん君のばかぁ。」

なんだそれ。ばかなのは自分でしょ。
呼び捨てされただけなのに。
敬語じゃなかっただけなのに。
勝手に期待してたのは自分でしょ。

「ご、ごめん。」

そう言ってしゅん君は私を抱きしめた。

なんでしゅん君が謝るの。
なんで、ぎゅってするの。
また期待しちゃうじゃん。