「あっと、その、えーと‥‥
はじめして‥‥?」


なんて説明しようか考えても、何も思い浮かばない。


「俺、松本憐斗って言うんだ
それで‥‥同じクラスなんだけど‥‥

前原彩、だよね?
昨日会って、この辺案内したんだけど‥‥」

「そう‥‥
ごめんなさい、覚えてなくて‥‥」


申し訳なさそうに俯きながら呟いた彩。


「学校まで、送るよ」


俺がそう言うと、ニコッと微笑んだ。

やっぱ、同じだな、昨日の笑顔と。