「そんなことできない!」
これが私の心の中での口癖だ。
この癖のせいでどれだけ周りの人に不快な想いをさせたであろうか…。
そしてどれだけ自分のことが嫌いになったであろうか…。
私はこの癖を治そうと試みること約8年、長い。
いつになったらこの癖を治すんだ!
いっつも自分が悪いのに他人のせいにして自分から逃げるんだ!
いい加減にしろ!
もううんざりなんだよ!!
こうして私の心の中にもうひとりの私が現れた、その名も「R」だ。
あいつは私を変えようと必死であるがやはり私の中にいるあいつも私と同じ臆病者であるので今のところ友だちだ。
だが2人とも生まれ変わりたいという気持ちは変わらない。
そして私「楠木 杏(くすのき あんず)」と「R」との戦いが始まる。