……




そ、そうだ……


一応生意気とはいえども私は助けてもらった。


それに、平沢俊哉は私の下敷きに。


これは、お礼を言わなくちゃ……




「あ、あの、あの、え、えーっと、その。」




「なに。」



くぅううううう。ほんっとムカつく‼︎‼︎




「あ、あの、ありが、と、、、う。」




「……ぶぶっ!」




え?


な、に?笑ってる?


は?謝ったのに?本当にコイツなんなの。




「な、なに。」




「いや、噛みすぎでしょ。
アンタ面白いね。気に入った。」




そう言ってさっきまでのぶっきらぼうな顔は


とんでもないスーパースマイルに変わった。




「じゃ。またね。麻友」



ドクンっ



「ま、またね。ひ、平沢俊哉。」



「ぶぶっ!」



「今度はなによ!!!」



「いや、平沢俊哉って。(爆笑)
なぜにフルネーム?超うける。」



くすくす笑いながら小馬鹿にする平沢俊哉。


コイツ本当にムカつく。なんなのよ。




「はーぁ。面白すぎるわ。あ、あと
俊哉でいいから。また明日も笑わせてね。
ばいばい、馬鹿」




「早く帰れっ‼︎し、しゅ、俊哉!」




そう言うとヒラヒラと手を振って、
平沢俊哉は帰っていった。


なんだったの……アイツ……


超ムカついた。


だけど、笑った時


ちょっとかっこよかったかも……


てかなんで麻友っていきなり呼び捨てなのよ!


てっきり俊哉ってよんじゃったじゃん……。


でも、麻友って男子から言われなれてない。


だからかな?なんでか胸がきゅうってなった。


もう、今日はなんなのよ……

ー続くー