はぁ…とため息をつかれる
今私の目の前にいるナナは、同い年なのに、婚約者がいる
相手は、大学病院の社長の息子で、言うまでもないお金持ち
ナナが浮気しても、好きだと言ってきてくれる、なんとも素敵な人
いいなぁ…
そんなに愛されてるナナが羨ましいよ
「今聞いてみれば?
いつ会えるか」
「あ、うん
さっき聞いたよ」
その時横に置いてあったスマホが光った
「逆にお前はいつ空いてる?」
その文字をナナに見せながら
「実際今月厳しいんだよね…予定詰め詰めにしちゃったから…どうしよ」
と呟いた
するとナナは満面の笑顔のまま
「来月!て言っちゃえ!
余裕見せるのも大事だよ!」
て笑った
まあ実際無理だしな
「ハルキは?」という文字も含めて送った私は、次の返信に目を見開いた
は?
それに気づいたナナは、私に聞いてきた
「ゆか?なんだって?」
「…」
無言で携帯の画面を見せた
彼からきた返信は…
『俺もそんくらいになるかも(>_<)』
ちょっと待て待て
来月って…1週間以上先だぞ?
なんで?ハルは予定詰め詰めにする人じゃないのに…
来月って送って、余裕見せるつもりだった
随分先だから、あなたがいなくても私は予定入るし、あなたがいなくても私は大丈夫ってこと、伝えるつもりだった
なのに、「俺も」?
あなたは、私がいなくてもいいの?
好きって言ってたじゃん
少しでも早く会いたいんじゃないの?
月曜日、あんなに聞いてきたのに
「少しでも時間ない?」て、聞いてこないの?
「何これ、ムカつくわ」
しばらく黙ってたナナが口を開いた
「どうしよう…私冷たすぎたのかも…
もう、私に興味なくしちゃったのかな?
好きじゃなくなっちゃったのかな?」
今までなかった不安が、全身を回る