やっと言えた一言
この一言以外は、言えない気がした
それ以上言ったら、また涙が溢れるから
「考えさせて」を繰り返した
彼にとっては予想外の答え
動揺を隠しきれていない
でも、やっぱりキミはすぐに冷静に戻るんだね
「わかった、ゆっくり、家で考えてきて
答えが出るまで、俺は待ってるから」
『待ってる』…
キュンと胸が締め付けられるのを感じた
待ってるって、言ってくれた
それは、答えを待つのか、私を待つのかはわからないけれど、純粋に嬉しかった
それと同時に、切ない言葉だな…って思った
何も言えずに頷いた私は、本当は必死に耐えてる感情を押さえ込んでいた
今ならまだ、家か遠い彼も終電あるはず
帰ろうとでも言うように、私はベンチから立ち上がった
それに続く彼は、明らかにさっき会った時とは違う雰囲気を感じた
落ち込んでいるとか、凹んでいるとかではなくて…
ただ、とてつもなく悲しそうな、寂しそうな目
この半年間で見たことがなかった
捨てられた子犬みたいな目ってよく小説とかで使われているけど、まさにこのこと
ただただ悲しい、寂しい、孤独感を感じさせられる
突き放せない、そんな表情
精一杯の努力で、現実にしがみついている感じ
でも私は、罪悪感を感じなかった
最低かもしれない
好きな人にこんな顔させてるのは自分なのに、全く申し訳ないと思わないなんて
でも…私が負った傷は、こんなもんじゃないよ
こんなのよりもっともっと痛くて、深い傷をあなたは私に切り刻んだ
負けないって決めたんだ
例えなんと言われようと、どんなにロマンチックな状況にいようと、決めた答えは曲げない、そう決めた
そして、私はそれを貫いたんだ
「じゃあ、ゆっくり家で考えてきて
俺の気持ちは変わらないから…ずっと、待っているから」
別れ際に言われた言葉に、私は「うん」としか返すことができなかった
電車に乗った途端に震えた、手の中のスマホ
この一言以外は、言えない気がした
それ以上言ったら、また涙が溢れるから
「考えさせて」を繰り返した
彼にとっては予想外の答え
動揺を隠しきれていない
でも、やっぱりキミはすぐに冷静に戻るんだね
「わかった、ゆっくり、家で考えてきて
答えが出るまで、俺は待ってるから」
『待ってる』…
キュンと胸が締め付けられるのを感じた
待ってるって、言ってくれた
それは、答えを待つのか、私を待つのかはわからないけれど、純粋に嬉しかった
それと同時に、切ない言葉だな…って思った
何も言えずに頷いた私は、本当は必死に耐えてる感情を押さえ込んでいた
今ならまだ、家か遠い彼も終電あるはず
帰ろうとでも言うように、私はベンチから立ち上がった
それに続く彼は、明らかにさっき会った時とは違う雰囲気を感じた
落ち込んでいるとか、凹んでいるとかではなくて…
ただ、とてつもなく悲しそうな、寂しそうな目
この半年間で見たことがなかった
捨てられた子犬みたいな目ってよく小説とかで使われているけど、まさにこのこと
ただただ悲しい、寂しい、孤独感を感じさせられる
突き放せない、そんな表情
精一杯の努力で、現実にしがみついている感じ
でも私は、罪悪感を感じなかった
最低かもしれない
好きな人にこんな顔させてるのは自分なのに、全く申し訳ないと思わないなんて
でも…私が負った傷は、こんなもんじゃないよ
こんなのよりもっともっと痛くて、深い傷をあなたは私に切り刻んだ
負けないって決めたんだ
例えなんと言われようと、どんなにロマンチックな状況にいようと、決めた答えは曲げない、そう決めた
そして、私はそれを貫いたんだ
「じゃあ、ゆっくり家で考えてきて
俺の気持ちは変わらないから…ずっと、待っているから」
別れ際に言われた言葉に、私は「うん」としか返すことができなかった
電車に乗った途端に震えた、手の中のスマホ