強く、そしてはっきり言った最後の言葉
彼の前でこんなに強い声を発したのは初めてかもしれない
こんなに彼のことを責めたのは、初めて
今まで、ハルキをキツく言うことは一切なかった

そして、それまでずっと黙ってたハルキが口を開いた

「それは申し訳ないと思っている」

私が聞きたいのはそんなことじゃない
だからといって聞きたいことがあるわけでもないんだ

震える声を必死で我慢しながら、ゆっくりと口を開く

「今は何も言えないけど、もし、次があって、またこんなことがあったら、その時は何も考えない
何も考えず、私のことをもっと大切にしてくれる人のところへ行くよ
私のこと好きって言ってくれる人は…いるから」

何度か頷いて、俯いていた彼は、今度はまっすぐと私の目を見た

「傷つけてごめん
でも、俺がやっぱりふと思うことは、ゆかが好きだ
距離置いてまで考えて、それでもふと思うことがそれなら、やっぱり好きなんだと思う」