「ついに、シドが国王か・・・」



シドの部屋に戻った二人。
梨乃は嬉しそうに笑いながらそう呟いた。



「ああは言ったけど、荷が重い・・・」

「ふふっ。シドなら大丈夫。お父様だって言ってたでしょ?シドには皆がついてるんだから」

「・・・お前もな」

「うん」




隣り合って座っていたソファ。
シドが伸ばした手を梨乃がとり、引き寄せられるようにシドの膝の上に座る。




「お前と出会って、俺の世界はガラッと変わった」

「よくなった?」

「ああ。こんなにも幸せになれるなんてな」