「―――――」



小さな声で、呪文のようなものを唱えるおばあさん。
異変にロイが気づき、ハッとしておばあさんに手を伸ばす。


「なにをしている!」




しかし、時はすでに遅く―――――。




「え・・・・?」




ブワッと大きな風が梨乃の周りを包み込む。
その風が止まったそこには・・・・。





梨乃の姿は消えていた。




「っ、梨乃!?」