「こんにちは」
「こんにちは、プリンセス!」
「なにしてるのぉ?」
子どもたちは口々に話しかけ、上機嫌にはしゃいでいる。
護衛についているロイたち騎士は何かがないか細心の注意を払いながらも、温かく見守っていた。
「視察って言ってね。城下になにか心配なことがないかとか、みんな笑顔でいるかなって、見に来たんだよ」
「へぇ!そうなんだ!」
「あのね!お父ちゃんが言ってた!プリンセスのおかげで、平和になったんだって」
「あたしも聞いた!」
「ありがとう!プリンセス!」
子どもたちの声に、胸を打たれながら嬉しさに笑みを浮かべる。
この笑顔を、これから先も護っていきたいと強く思った。