触れるだけのキスから次第に深くなっていく。 息もつかせないほどの激しい口づけに、縋りつくようにシドの服を掴んだ。 「・・・っ」 目じりから涙が伝う。 頬に触れていたシドの指がそれを拭った。 「・・・はっ・・・」 唇が離れた瞬間空気を求め上がる呼吸。 濡れた唇をシドの指が拭う。 「・・・兄貴がさ」 「・・・ん」 「婚前交渉は許さないっとさ」 「っ!」 ニヤッと悪戯っぽく笑うシドを真っ赤な顔で見上げる。