愛する人と、唯一残された繋がり。
大切で、大事で、愛おしく守り抜こうと。
生まれたカノンが愛しくて仕方ない。
この子のために、自分は生きよう。
自分の命のすべては、この子に捧げよう。
そして、病気が発覚した時の絶望感。
父親になってくれた人は、自分が育ててもいいと言ってくれた事。
それでも、これ以上の迷惑はかけられないと、出ていくことを決めたこと。
施設の事を知り、カノンを預け、自分は部屋を借りて過ごすことにしたこと。
最後に、父親に向け感謝の気持ちと、カノンへの愛の言葉で占められていた。
「――――僕は、」
「うん」
「僕は、愛されてたんだね・・・」
カノンの瞳から一滴の涙。