「少し時間をおいて、ゆっくりと周りの理解も深めていかないと」

「・・・うん。そうだね。シドが戻ってくれる場所を、ちゃんと作ろう」




自分にできること。
シドが安心して戻って来れるように。




「レノンさま。どうか、よろしくお願いいたします」

「はい。確かに、承りました」




レノンの笑顔にホッと胸をおろす。




「では、今度こそゆっくりとお会いできるのを楽しみにしています」

「僕の方こそ。その時には、城下をご案内させてくださいね」

「はい」




梨乃たちは、すぐにエスターンに戻ることとなった。