「暗殺の件、問題にはせんのか」




ポツリとダークが告げる。
顔をあげた梨乃は再び笑顔を浮かべた。




「生きてますから。もし死んでいたら、化けて出ていたかもしれませんが」

「・・・そうか」

「はい。ですが、出来ればもう、勘弁してください。大切な人が傷つくのは見たくないので」




梨乃はそう言うと踵を返す。
クロウたちもそれに続き部屋を出た。





「プリンセス」





その背中に、ダークが叫ぶ。





「今度来るときは、前もって連絡をして来い。時間を作ってやろう」

「・・・はい。ありがとうございます」