｢君は、梨乃さまの事が好きかい？｣

｢え・・・｣




正直に、言ってもいいものなのか。
シドは口を噤み、どうしたものかと考える。

答えなんて決まってた。





｢正直に、答えなさい｣

｢す、好きです。・・・・あいつは、俺を初めて見つけてくれた人だから。俺に、生きる場所をくれた、人だから｣

｢そう｣

｢・・・すいません｣




その気持ちはきっと、どんな未来が来たとしても変わらないだろう。
梨乃のためなら、なんでもできる。





｢君に、提案があるんだ｣

｢え？｣

｢君が決めてほしい。君に、その覚悟があるかどうか」