「ヘルスター王国は、敵地だったのに。ゆりねが、親友だったからって、敵地のプリンセスって聞いても警戒してもなかった!」




プリンセスとして、しっかりするつもりだった。
ちゃんと、やり遂げるつもりだった。
護ると、国王様とも誓ったのに。




「私のせい・・・っ」

「違います!プリンセス!それだけは、絶対に!」




クロウは叫ぶ。
訴えかけるように。





「クロウさま!大変でございます!」




その時、扉が勢いよく開いて家臣の一人が慌てた様子で入ってきた。




「どうしたんです」

「ヘルスター王国が、挙兵しました!」

「なに!?」

「先陣を切って戦っているのが・・・赤髪の男だと報告が!」

「え――――――」