「想い?そんなもの、どうしてわかる。父と子が共に生きることを咎めるというのか?」




部屋の中から漏れ聞こえるダーク国王の声を聞きながら、シドは思いつめた表情で立っていた。




「・・・シド」




そんなシドを呼ぶ声。
ハッと顔を上げると、目の前にはドレスを着た一人の女性。




「ユリネ・・・」




シドは目を見張り、その名を呼んだ。
視線を反らし目を伏せたシドに、ユリネは近寄る。



「どうして姿を消したの?ずっと、探していたのよ」

「・・・俺は」

「私の気持ち、知っているくせに」




シドに触れ、想いをぶつける。
シドは、その手から逃れようと体を反らす。
ユリネはムッと眉を寄せた。