「ダーク国王は、女好きとして有名だ」
ロイに続くようにシドが入ってくる。
「女好きって・・・、どういう・・・」
「まさか・・・」
クロウは、ハッとしたように声を上げる。
「え、何、どういう事・・・?」
「カノンが、ダーク国王の隠し子かもしれない、という事ですか」
「・・・え!?」
頭を抱えるようにクロウが呟く。
梨乃は驚きの声を上げた。
カノンが、ダーク国王の隠し子。
その事実は、驚き以外にない。
「それに最近、ヘルスター王国である噂が流れてるらしい」
「噂・・・?」
「・・・ダーク国王に、息子がいるらしいと。王位は、その息子が継ぐのだと噂されている」
「それって―――――」