「カノンの母親は、カノンを生む少し前までヘルスター王国にいたことがわかりました」



城に戻り、あのハンカチでわかったことを頼りに調べを進めていくと衝撃の事実が判明した。
クロウに告げられた真実に、梨乃は戸惑う。



「でも、それと今回の事と、何か関係があるのかな?」

「わかりませんが。カノンがヘルスターに連れ去られたというのなら、なにか因果はあると思います」

「誰か、そのことを知っている人が・・・。なんのため?・・・連れ戻すため・・・・とか?どうして・・・」





考えられることを上げていく。
しかし、ただの憶測でしかない。

なにか、確証が欲しい。




「クロウさま!新しいことが分かりました!」

「ロイ、新しいこととは・・・?」

「カノンの母、名をカレンと言うのですが、ヘルスター王国の王城で使用人として働いていたことがわかりました」

「王城で?」

「はい。しかし、突然姿をけしその後の消息は分かっていないと」




明かされていく真実。