ひとりじゃない。
いつの間にか自分もその中にいたんだとシドは思った。
「・・・シドもね」
思っていたことを、梨乃に言われ、ハッとするように目を見張る。
「エスパーかよ」
肩を竦めそう呟いた。
梨乃に出会ってからの自分は、もう以前の自分とは違う。
クロウにも言われたし、自分でもそう感じていた。
「ありがとう、シド」
「・・・いや」
梨乃が、自分の世界をがらりと変えてしまったのだと。
「俺の方こそ」
ありがとう。
そう伝えたい。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…