あの裏切りさえも、自分がプリンセスとして信頼がないからではないかと。
頼りないからじゃないかと。
思えてしまう。
謝らなきゃ。
皆に・・・。
私のせいでって・・・。
梨乃はギュッと掌を握りしめた。
「謹慎って、皆今どこにいるの?」
「皆さまそれぞれ自室におられるはずです」
「それって、会いに行ける?」
「え・・・?クロウさまとロイさまは、部屋は城内にありますので、いけないことはないかと。シドさまは、男子寮ですのでお会いするのは難しいと思います」
「・・・そっか」
シド・・・。
助けてくれたのに、ひどい態度をとってしまった。
そのことを思い出し、梨乃は胸を痛めた。