「プリンセスが気になさることでは・・・」
「ううん。プリンセスだからって、安全な場所にいて、なにもせずにいるなんてできない。プリンセスだから。私を護ろうとしてくれている人たちの事、私だって護りたいの」
自覚なんてはっきりあるわけじゃない。
プリンセスの覚悟なんて、まだできない。
それでも。
「私は、私ができることをやるって決めたから」
後ろを振り向かない。
前を向いて、やるべきことをする。
余計なことを考えなくても済むように。
悲しみに、孤独に押しつぶされてしまないように。
それは、逃げなのかもしれないけれど。
「だから、行くね」
今、できることを。
自分が、したいと願う事を。
迷うことなく貫き通すだけ。
それが、私の決めた道。