「あ!沙羅さん!」
その時、1人の女性スタッフが慌てて沙羅に声をかけた。
「これで過去編は終了なので、次から出番です。お願いします。」
「はい。明日から撮影開始ですよね。よろしくお願いします。」
「ええ。まあ、そうなんですけど……」
何かをためらっているように、スタッフは頭をかいた。
「どうかしましたか?」
「それが、明日から撮影開始ということで今日の夜みんなで飲み会をしようって話になってて……。」
「いいですね!でも今日はこれから仕事が………「来て下さい!」」
沙羅は驚いてスタッフを見た。
「私達、このドラマに関わることになってStarlightがなんで分裂したのかも聞きました。
それを公開しようなんて欠片も思ってないんで、そこは安心して下さいね。」
スタッフは申し訳なさそうに沙羅を見た。
「普通は、撮影前に飲み会なんてしないんですけど……
今回は、元Starlightの3人が5年ぶりに顔を合わせるって聞いてみんなで考えて計画したんです。
少しでも楽しんで撮影に参加して欲しいから……」
スタッフ達の気遣いは沙羅もなんとなく感じていた。
スタッフ達も、沙羅がドラマの話に乗り気じゃなかったのはもちろん知っていた。
「余計なおせっかいかもしれないけど、どうか来てください!」