「すごいすごい!」
現役高校生達の演技に、沙羅は拍手を送った。
Starlightが解散するシーンは、沙羅達が実際に言い争いをした事務所の会議室だった。
「すごい演技力!
そっかぁ、これから女優としてやってくんだもんね。」
それを聞いて沙羅役と美那役の2人は恥ずかしそうに笑った。
「わ、私Starlightがデビューした時からファンだったんです。
だからこの仕事もらえてとても光栄です。」
「いえいえこちらこそ!」
しかし沙羅は少し悲しそうに笑った。
「あたしがいたのは1年だけだったけどね。」
「でも!このドラマは最後、Starlight復活するじゃないですか!」
〝本当に3人でやり直したりって、しないんですか?〟
ドラマの撮影が始まってから、沙羅は何度もこの言葉を聞いていた。
その度に苦笑いする自分が嫌いだった。
「それはドラマの話。実際にはしないよ。」
「そうですか……ごめんなさい、変なこと言って。」
「ううん!気にしないでね。」
沙羅は笑顔でそう言ってから立ち上がった。