「さっきの歌、題名は決めた?」




「それがまだ決まってないんだ。

瑞希さんに相談したら社長が決めてくれるっていうから、それを待ってる段階。」




「あ、社長で思い出した。」




晴樹は2枚の紙を取り出すとそれぞれ紗羅と美那に渡した。




「ここに来るまでに渡されてさ。具体的なデビュー日と、正式なメンバー発表。」




2人に緊張が走った。



メンバーの芸名やチーム名は全て事務所が決定することになっている。



これからの活動に大きく関わることがここに書かれているのだ。




「『高校生3人組グループ「Starlight」

リーダー : Sara
メンバー : Mina , Haruki

3人で活動していくことを命ずる。

デビュー曲はグループ名と同じ、「Starlight」とする。』



…えっと、紗羅がリーダーで、あたしと晴樹がメンバー…」




2人はそう言った美那の表情に一瞬違和感を感じた。



しかし美那はすぐに笑顔になった。




「名前はそのままだね!呼びやすくていい!」




その笑顔に2人は思ったことを引っ込めた。



きっと気のせいだと思ったのだ。



「Sara!よろしくねリーダー!」




「うん!リーダーなんて何したらいいのか分かんないけど、頑張るね!」