特売品で鶏モモと白菜が安かったから、消化の良さも考えて、鍋にすることにした。


買い物を終わらせ、彼方くんの家に戻る。

まだ動揺は収まらない。

彼方くんのマンションのセキュリティを解除して、自動ドアをくぐる
へやのとびらのまえについたけれど、扉を開けようとする手が震える。


大丈夫。大丈夫。


ガチャ


「た、だいま?」

なんと声をかければいいのか分からず、とりあえず、いつも通りの声をかける。

しかし、返答はない。
寝ているのだろう。


キッチンに立ち、お鍋やダシ、野菜、お肉などを用意する。


1時間ぐらいが経過した時。

ピンポーン。

インターホンがなった。