「んん…、心雪…?」


また…。
心雪さんて誰ですか?
あなたの大切な人ですか?

私は…想ってはいけませんか?


なんて、心の中で聞くけれど。

聞く勇気なんて持ち合わせてなくて。


「…大丈夫?…咲愛…だよ?」

「…さ、なちゃん?」

「うん。大丈夫?」

「う、わ。ご、めん」

「ううん。うつしたの私だから」

「かっこ、わる…」

「しょうがないよー。今日はちゃんと寝なよ?」

「…帰っちゃうの…?」

「ううん。帰らないよ?」