「私も大好きだよー」

なんて、群青色の瞳を細めていう。
なんて綺麗なんだろう。

まるで美術品みたい。

高梨くんととってもお似合いだけど、きっと彼方くんに似合うのも知華みたいな子なんだろう。

知華に嫉妬するとかありえんッッ!


「さな?どうかした?」

「ううん。何でもないわ」

「昨日、何かあったの?」

「んー?なんも。強いていえば私らしからぬ行為に出て、なんだか虚しくなっただけね」

「ふ、ふーん」


ふふ、分からなくて頭にいっぱいはてなが浮かんでる。

知華は知る必要は無い。

「そう言えば知華ママ元気?」

「あー!うん!元気だよ。なんか、パパと世界一周旅行行くとかいう話してて、とりあえず、来年ぐらいになると思うけど…」



世界一周ねぇ…


「はぁ…」

「ホント大丈夫?彼方くんと何かあった??」

「へっ?」


いや、知華に限って知っているということはない。