「2年といえば、彼方くんもう30だねー」


にやにやと嬉しそうに言う彼女が可愛くて少し胸が高鳴った。


「うんー、そうなんだよー。おっさんだよおっさん」

「あ、世の中のおっさんを敵に回したー!」


久しぶりに会って、話した彼女は記憶に有る彼女より幼く見えた。
年はとっているはずだけど。


「あ、咲愛ちゃん、時間は大丈夫?」

「あ、やっば!!お店!!」

「お店??」

「うん、うちカフェやってるんだー」

「そうなんだー!」

「来る??…あっ、時間があればだけど」

「行く!!!」

「あー、何でここ来た?」

「車だよ」

「そっかー…私達電車で来たから…」

「乗ってく?」

「いや、それはなんとなく…」

「いいから乗ってきな?」

「はい…お願いします」