「咲愛ちゃん、気失ってたんだよ。大丈夫?」

「うわー!ごめん…迷惑かけたー」


不謹慎だけど、すごく申し訳なさそうに謝る咲愛ちゃんが可愛く見えた。
いや、可愛いんだけど。
二児の母とは思えないくらい咲愛ちゃんは可愛くて綺麗で、2年なんて夢だったんじゃないかなんて思ってしまう。


「あっ!冬馬と雪菜は?!」

「泣き疲れて寝ちゃったよ」

「あー、もうほんとごめん…」

「気にしないで?」

「彼方くんは優しいね…。2年経っても変わらない…」


咲愛ちゃんがぼそっと呟いた。