「あ"りがどう"ぅー。」
私は半泣き状態でナナミに感謝の気持ちを伝えた。
ナナミは優しく、私の背中を撫でてくれた。
そのおかげで、気持ちが少し楽になった。
ナナミとイクト君は、寄り道があると違う方に帰ってしまった。
ということは、私とコウの二人っきり。まあ、カップルなんだし不自然じゃないんだけどね。
「ミイ大丈夫か?後半元気があんまりなかったし。」
「…うん!全然大丈夫だよ!」
私は決めた。今この状態でユイさんのことを聞くと。
このまま、『また今度、また今度』って伸ばしちゃうと、きけなくなってしまう。
チャンスは今だ。行けー!ミナモト ミイ行けー!!
「あ、あの、コウ、話があるだけど…。」
「ん?」
あぁーー!!やっぱり無理だよぉー。
『どうしてミイに言わなきゃいけないの?』とか言われたらもう、私どうなるか…。
いやいや!ダメだ。私は間違ったことはしてない!カップルなんだから聞きたいことは聞かなきゃ。
言いたいことが言えないカップルなんて、本当のカップルじゃないよ。
「え、えっと……」
「ミイ。」
「ひゃい!(はい)」
緊張してるなか、急にコウに呼ばれたから、変な声が出てしまった。
「ミイが聞きたいことって、ユイのことだろ?」
「え!どうしてわかったの!?あ、言っちゃった。」
「ケラケラケラケラ。だって、ミイ、ユイと喋ってから様子おかしかったし。どうせ、俺に冷たくされたらどうしよ…何て思ってたんだろ。」
「ス、スゴイ。」
「聞いてみ。冷たくなんてしないから。ちゃんと答えるよ。」