会場が明るくなり、シュンキと二人外に出た。

妙に青い空にホッとする。

「そろそろお昼ですけど、何か食べたいものありますか？」

なんとなくあまりかしこまった雰囲気の場所に行きたくなかった。

「ラーメンとか好きですか？」

ふいにシュンキが言った。

「ラーメン好きです！」

思わず即答する。

私も、そんな感じでいいなーって思ってたの。

なんて気が合うんだろう。

これって、これって、やっぱり運命じゃない？

何でも運命にこだわりすぎ？

これだからドラマばっか見てる奴は浅はかなんだってカイトに言われちゃいそうだけど。

「すみません、デートに誘っておいてラーメンだなんて。」

シュンキは言ってしまってから慌てて謝った。

「そんなこと！私ラーメン大好きなんです。それに、それくらいライトな感じがいいなーって思ってたとこです。」

「それならよかった。ちょうどこの近くにおいしいラーメン屋があって。」

シュンキは安堵したように笑った。

相変わらずきれいな笑顔。

シュンキの口元はとても品のいい形をしていた。

さっき「想像以上に緊張している」って言ってたけど、あれはどういう意味なんだろう？

そんなことを思いながらシュンキの背中に着いていった。

それにしてもこんなかっこいいのにどうして未だ独身なんだか。

そこは謎めいてるわ。カイトに聞いておけばよかった。