「一昨日別れたわ。」

ふいにそう言ったカイトに顔を向け、再生ボタンを押そうと構えていた指を一旦離す。

「別れんの早くない?今回は1ヵ月持たなかったわね」

「若くてかわいかったんだけどさー、なんていうか相性が合わなかったていうか。」

「相性?」

「体のね。」

・・・。

奴は、私を女だと思ってないのか、なんだって赤裸々に話す。

男女間の事も思いきりね。

「ふぅん。またそれ。あんたの体の相性が合う女性ってこの世の中にいるのかね。」

そう言いながら、テレビに顔を向け再生ボタンをポチッと押した。

「探し続けるわ。」

「あ、そ。」

私も自分で入れたカフェオレに口を付けた。

オープニングテーマが流れる。

このドラマに出てくる、主人公の相手役の俳優さん、めちゃかっこいいのよねぇ。

思わず膝を抱えてうっとりと画面に見入った。

「お前さ、めっちゃやばい顔してるぞ。」