「こんな朝からまたドラマ見てんの?」

「そうよ、何か悪い?」

「ほんとドラマばっかだよな。俺が来るときいっつも見てるし。」

「ドラマしか楽しみがないからねー。」

「なんとまぁ、寂しい女子、いやいやおばさんですねぇ。」

「うるさい!今いいとこなんだから静かにしてくれる?!」

テレビのボリュームを3つほど大きくした。

これでよし。

毎回毎回、うるさいっての。

ドラマ世代で育ってきた私、宮永ミナミ 36歳。

これまでも、これから先もドラマなしでは生きられないのよ。

ドラマに育ててもらったと言っても過言じゃないわ。

それに、彼氏もいないし、会社のストレスなんかを発散するには、ドラマで現実逃避するのが一番。

男前もいっぱい見れるしね。

ドラマがあれば十分幸せなんだわ。