キッチンで二人が飲み終えたコーヒーカップを洗う。

カイトとシュンキは、まるで自分の家のようにくつろいで、二人で何やら話しながらゲラゲラ笑っている。

あまりにも楽しそうな二人を見てたら、腹立つことも忘れて私も思わず口元が緩んだ。

朝日がリビングに差し込んで、男前の二人・・・いや、一人を照らしてる。

絵になるねぇ。

やっぱり男前はいいわ。

石膏のように白くてつるんとした頬。

長い睫とすっと高くて嫌味のない鼻。

こんな朝も悪くない。

シュンキの横顔に見とれていたら、ふと視線を感じる。

シュンキから少し視線を外したら、カイトとばっちり目が合った。

目が合った瞬間、カイトはにんまり笑った。

「何見とれてるの~?マシュマロちゃん!」

シュンキも私の方を振り返った。

慌てて目を逸らす。

くそー、カイトってやつはどこまで無礼な奴なんだか!

「俺の親友なんだからさ。気に入ったんなら大事にしてくれよ。もし、何かひどいことしでかしたら、俺が承知しねぇからな。」

そして、急にまじめくさった顔でカイトは言い放った。

そういうセリフってさ、男性から男性に言うもんであって、女性に言うセリフじゃないと思うんですけど。

「何いってんだよ。男同士で気持ち悪い。」

そう言ったのはシュンキだった。

「ミナミさん、こいつの言うこと気にしなくていいよ。そんなこと今まで言われたこともなければ、そんな扱い受けたこともないから。」

シュンキは、軽くカイトを冗談ぽくにらんだ。

「僕を一人ぼっちにしないでねぇ、シュンキさん。」

カイトはふざけて、シュンキの腕に絡みついた。

「おい、やめろって!ミナミさんに変な関係だって思われるだろーが。」

シュンキは笑いながら、カイトの腕をふりほどいた。

なんか・・・

こないだの私とハルカみたい。