「普通のインスタントですけど、どうぞ。」

カイトと親友さんの前にコーヒーを置いた。

「ありがとうございます。」

ちらっと親友さんの顔を見る。

うわ。

まじでイケメン。

こんなイケメン久しぶりに見た。

思わず、凝視していられなくて、視線をカイトに向けた。

カイトは既にコーヒーを飲みながら新聞を広げている。

なんじゃ、こいつは。

「それにしても、カイトとミナミさんは、ほんとなんていうか仲良いっていうか。カイトが人んちでこんなにリラックスしてんのって初めて見たよ。」

カイトはチラッと親友さんの方を見た。

「そぉ?」

そして新聞をたたんで座卓に置くと、

「こんな俺らの間に割って入ろうなんて、お前もなかなか勇気のある申し出だよな。前途多難かもよ。」

親友さんに不敵な笑みを浮かべた。

「何言ってんだよ。」

そう言い返した親友さんの色白の頬がみるみる赤く染まった。


か、かわいい・・・

年甲斐もなく、だけど。

親友さんのそんな横顔をうっとりと眺めていると、ふいに私に視線を向けてきた。

ドキン。

「遅くなりました、僕、カイトとは高校時代からの親友で、今里シュンキと言います。いきなり押しかけて、今日は本当にすみません。」