言葉に詰まる。

会社を後にするときは、絶対噂の発端がハルカだったってことカイトに言おうと思ってたのに。

「カイトは、ハルカとどうなの?うまくいってる?」

「なんだよ。そんなことどうでもいいじゃんか。それよりもお前の話だろうが。」

「うん、それは後でゆっくりね。」

「ハルカちゃんはいい子だよ。」

「で、これからの二人はどうなる予定?」

「未定、だけど。」

「未定って、お付き合いはしてるの?」

「特に俺から付き合ってなんて言ってないし、ハルカちゃんからも言われてないし。なんていうか、たまにデートするくらいの関係かな。」

「カイトは付き合いたいと思ってるの?」

「どうしてそんなことお前に言わなきゃいけないわけ?」

「こないだハルカがまだ付き合ってないし、カイトの気持ちがわからないみたいなこと言ってたから。」

カイトは、「ふぅん」と言いながらコーヒーを飲んだ。

そして、コーヒーを両手で持って言った。

「まだよくわからないな。」

「何がわからないの?」

「ハルカちゃんと付き合うべきかどうかってこと。」

「初めてデートしたときは、いい感じみたいなこと言ってたのに。」

「まぁね。」

カイトは面倒臭そうな顔をしてソファーにもたれた。