我ながら大人気ないなと情けなくなる。

でも、私は怒ってるのよ!

そうなんだから。傷ついてるんだから。

私は前髪を掻き上げて、カイトからのメールを開いた。

『大丈夫か? カイト』

・・・何、それ。

大丈夫?って、何に対しての大丈夫なんだろう。

まるで、シュンキと私のこと見てたみたいな言い方。

ひょっとして、本当に見てた?

まさかね。

あんな小さなカフェに、カイトとシュンキと私が同じ時間によりによって居合わせるなんてあり得ないし。

とりあえず返信を打った。

『何に対する大丈夫?急に何?びっくりしたじゃない。 ミナミ』

そして、奴のメールの返信はこなかった。

なんなのよ!男って、何考えてんだか全くわからないわ。

私は慌ただしく朝食をとって、着がえを済ませた。

そしてバタバタと外に出て行った。

朝の空気が私の体の隅々まで浄化してくれてるようだった。

そして、大きく息を吸い込みながら、早足で駅にに向かった。