「まぁそりゃそうだけどさ。」

私はそう言うと、店員を呼んで生中のお代わりを頼んだ。

「もし、仕事っていうのが本当だったら、それはそれでいいじゃない?不安も解消されるんだし。で、もし仕事が嘘だったら・・・。」

「嘘だったら?」

「私だったら、シュンキさんあきらめるかな。っていうか、最初からそんな嘘つく人、結婚まで信じ続けられないと思うもの。」

「そうね。」

運ばれてきた生中のグラスをしんみりと眺めた。

「今度、そういうことあったら、思い切って聞いてみようかな。」

私は生中を飲んだ。

「うん、それがいい。気になることは何でも確認すべきよ。私も、今度松永さんと会うわけだし。それぞれ、微妙な進展があるよね。それが進展っていうのかどうかはわかんないけどさ。」

「進展かどうかは結果みないとわかんないよ。でもまぁ、ここでぐずぐず言ってるよりかはいいかもね。」

「絶対そう!」

ハルカは何度も頷いてワインを飲み干した。

「カイトとは、最近いつ会ったの?」

何気に聞いてみた。週末はうちにも来てないし。

「電話はちょくちょくしてるけど、そういえば最近会ってないわ。2週間前に一緒に映画見に行ったくらいかな。」

「2週間前?!」

思ってたより間が空いてることに驚いた。

「そうだよね。結構空いてる。だけど、別にお付き合いちゃんとしてるわけじゃないから、しょうがないのかもしれないよ。」

そう言うハルカは少し寂しそうな顔で笑った。