どうして…家に帰るのに苦痛なのだろうか。

ハァと溜め息をつきアパートの玄関を開ける。

「ただいまー」

「遅かったな!風花」

原因はこの人の所為だ。

彼の名前は、吉川颯人、21歳。

私より1つ年上。

出会いは、高校。

その時は、私がサッカー部のマネージャーで颯人が部長だった。

仕事は、プロのサッカー選手だが私には高校の頃抱いた恋心は一切ない。

それは、彼が暴力彼氏だからだ。