―ボスッ

家に帰るなり鞄を放り投げ、ソファーに体を沈めた。

『いや』

頭の中で何度も何度も繰り返される真白の言葉。

いやってなんだよ・・・

オレたちは、付き合ってるんじゃねーのかよ・・・

やっぱりオレは、真白の“可愛い弟”なの?

いやだしそんなの・・・

「あぁ、ムカつく!」

頭を掻いて、家を飛び出す。

そしてさっき歩いた道を引き返す。

「あっ!」