暖かい日射しと公園を吹き抜ける春風。寒すぎず、暑すぎず。ひらひらと舞い散る桜はこのピンク色の美しい景色の終わりを告げている。

 制服の中で蒸れて火照った身体を冷やそうとジャケットを脱ぐ。

 シャツ一枚になった私は、更に心地良くなって目を閉じた。

 車のエンジン音で何回か起きた。

 今日は平日で学校には行かなければならなかったが、そんなことはもうどうでもよかった。ただ、眠っていたかった。