この道を通ると今でも思い出す
今まで避けてきたけど
もういいかな?
ねぇ?先生。
「愛梨!」
お母さんが呼ぶ声がする。
入学早々みんなの前で呼ぶのはやめほしい。
「お母さん、もういいから
早く帰るよ。」
「あともう一枚写真撮って帰ろう!」
ほんとめんどくさい。
そう思いながらたかちゃんのメールを確認する。
「また彼氏とメール??」
お母さんがニヤニヤして話しかけてくる。
「もういい加減帰るよ。」
私は少し怒りながら言った。
「ハイハイ、分かったわよ。笑」
もう早く帰りたい。
明日からこの学校に馴染めか不安だ。
帰ろうと歩き出したその時
誰かに当たった。
「あ、すみません。」
「大丈夫?怪我はない?」
「あ、大丈夫です。すみません」
「なら、よかった。また明日。」
今の人誰なんだろ。
身長高くてかっこ良かったな。
次の日
いつもより早く目が覚めた。
というより全然眠れなかった。
「お母さんおはよ」
お母さんが物珍しいそうな顔で私を見る。
「今日は早いのね。
そんなことより今日も遅くなるからごめんね」
そういいながらお母さんが家を出ていく。
(やっぱ、眠い…)
そう思いながらも
家を出る支度をする
ピンポーン
(たかちゃんだ!)
急いで玄関へと向かう
「たかちゃん、おはよ。」
「愛梨おはよ。」
わざわざ学校違うのに
家に来てくれたんだ。
そう思ったら嬉しかった。
「もう家出るとこ?」
「うん!」
「駅まで一緒に行こう」
「ちょっと待ってて!
急いでかばん取ってくる!」
私は急いでリビングへとかばんを取りたかちゃんの元へと駆けつける。
「ごめん!行こっか!」
駅まで5分。
たかちゃんとここでバイバイだ
「じゃあね、たかちゃん」
「またね、愛梨」
こんな日がずっと続くと思ってた。
そんなはずないのにね。